しかし人々の寿命が延び今は人生2回時代、定年退職後に訪れる2度目の人生にも大きな選択を迫られるようになった。最初に出てきたのが2度目の人生の終わり方の選択である。終の棲家をどこにするか。住み慣れた自宅か、それともグループホームや老人ホームか。これらは自分がどこで死にたいかの選択にも関わってくる。また寝たきりになった場合、例えば延命治療をするかしないかの選択もある。死んだあとは、家族葬にするかなど葬儀の仕方や、お墓など埋葬の仕方も決めておかなければならない。これら一連の選択活動を今風に言うと「終活」となる。
残されたのが2回目の人生の始め方の選択である。自分の社会における居場所と出番をどうつくるか。社会とのつながりを保ちながら独りきりにならないための選択である。その形が就労の場合、1度目の人生における就活とは異なる。収入のためだけではない。生きがいや社会への貢献、あるいは健康や社会とつながるための選択活動である。そのための一連の活動こそが「高活」である。人生2回時代、「高活」をすすめる所以である。
日本シンクタンクアカデミー
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