2014年10月26日

エイジノミクス − 高齢化をチャンスと成長に変える経済

多くの人は高齢化に対して、「暗い」あるいは「衰退」といったイメージを持っているようだが、それは先入観である。実際イノベーションは変化の過程で起きる。エイジングすなわち人口構造の変化、これはイノベーションの機会である。日本をはじめ世界的に高齢化が進む中、経済の持続可能な発展に向けた道筋を改めて探るべきではないか。まさにそれこそがエイジノミクスである。

先端医療技術の進歩など技術的ブレークスルーはイノベーションを生み出す。しかし技術だけではない。例えば高齢化は、分厚く多様でアクティブな高齢層が新たに生まれる変化である。新たなライフスタイルやワークスタイル、あるいはエンディングスタイルが登場する。また高齢社会対応のインフラや地域支援制度等新たな社会システムへの移行、共助文化の醸成、あるいは多世代共創による新たな相乗効果の創造など、すべてがイノベーションを生み出す機会となる。まさにエイジングはイノベーションの宝庫である。

いよいよ本格的な超高齢社会を迎える日本。これからの日本は、かつての1回きりの人生「単作時代」から、平均寿命90歳を超える人生「二毛作時代」へと向かう。そしてイノベーションの機会も2倍に増える。来るべき未来で待っているのは暗く衰退する社会ではない。イノベーションに満ち溢れた、明るく活力ある社会である。そんな超高齢社会を実現することを、高齢化で先頭を走る日本が世界に向けて宣言しよう。

(注)「エイジノミクス」ということばは、2014年7月7日に、「第3回高齢化世界会議(WAA22)」招致推進の会(準備会、三菱総研会議室)の席上で発案された。岡本憲之の趣旨説明の途中で、林玲子氏が発言したものである。


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2014年10月23日

政治経済体制の最適解はどこにあるか

 世界の政治経済体制を極めて大雑把に対立させてみると、昔は自由主義市場経済と社会主義計画経済に分かれた。前者の代表が米国、後者の代表が旧ソ連であった。その後、旧ソ連が崩壊し計画経済の失敗が実証された形となり、中国は経済に市場経済を取り入れた。いわゆる社会主義市場経済である。その結果、現在の政治経済体制の対立軸は、米国の自由主義市場経済と中国の社会主義市場経済となった。
 さて、この2つの政治経済体制のどちらが優位なのか、現時点ではまだ実証されていない。ただ両者には奇妙な共通点がある。それは両者とも国内の格差が進んでいることである。
 本来、市場は自由で公平な取引を前提とする。したがって誰でも市場での分捕り合戦に勝利するチャンスはあるはずだ。しかし実際には最初から大きなハンディキャップが存在する。例えば中国のような社会主義市場経済では、共産党幹部あるいはそれに連なるグループは市場で有利な取引ができると想像される。一方の米国のような自由主義市場経済といえども、実際には一部の金融投機筋などが他の一般投資家に比べて圧倒的に優位な状況にあるのではないか。豊富な資金量や、高度な金融技術を駆使して市場をコントロールしている恐れがある。その意味では中国の一部グループと変わりがない。結果として格差が拡大するのである。
 と言うことで、まだまだ格差が拡大しない理想的な政治経済体制を求めて世界の模索が続くことになる。

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2014年10月15日

投資信託概況(9月中)

 恒例の投資信託概況(9月中)が投資信託協会から発表されている。公募契約型証券投資信託(株式投信、公社債投信)の結果は以下の通り。

設定額 : 9兆1894億円
解約額 : 8兆3539億円
償還額 :     350億円
差引き :     8005億円(資金純増)

09月末純資産総額 87兆1164億円
14年8月末比      1兆2084億円増加(うち、運用等増4079億円)

 012年3〜8月は資金純増が続き、その間合計1兆2381億円の資金純増となったが、9月は135億円の資金純減となった。そして10月は再び資金純増となり、013年5月までの合計で6兆6523億円の資金純増となった。013年6月は233億円の資金純減となったが、7月は再び7753億円の資金純増に転じ、014年9月までの合計で9兆1414億円の資金純増となった。

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2014年09月30日

グローバル・エイジウォッチ指数をご存知ですか?

1990年の第45回国連総会で、毎年10月1日を国際高齢者デーと定めることが決議されてから久しい。実は昨年からこの日に発表されるようになった「高齢者が住みやすい国のランキング」があるのをご存知ですか?
国連人口基金と国際NPOのヘルプエイジ・インターナショナルは昨年10月1日、高齢者の住みやすさを表す国の指数として「グローバル・エイジウォッチ指数」を発表した。この指数は91カ国の高齢者を対象にQOL(生活の質)の調査を行ったもので、高齢者の収入と雇用、健康状態、教育、環境などを含む13の異なった指標を用いて作成された。
各国の住みやすさランキングは以下の通りとなっている(2013年10月1日発表)

上位10カ国・地域
1位  スウェーデン
2位  ノルウェー
3位  ドイツ
4位  オランダ
5位  カナダ
6位  スイス
7位  ニュージーランド
8位  米国
9位  アイスランド
10位 日本
その他の主要国、新興国
13位 英国
14位 オーストラリア
18位 フランス
31位 ブラジル
35位 中国
65位 南アフリカ
70位 トルコ
73位 インド
78位 ロシア・
下位10カ国・地域
82位 ホンジュラス
83位 モンテネグロ
84位 ヨルダン川西岸・ガザ地区(パレスチナ)
85位 ナイジェリア
86位 マラウィ
87位 ルワンダ
88位 ヨルダン
89位 パキスタン
90位 タンザニア
91位 アフガニスタン

さて、今年も10月1日にこの高齢者が住みやすい国ランキングが発表される。今年は対象が96カ国・地域に増えるそうだが、果たして日本は何位にランクされるのか注目したい。高齢化で先頭を走る日本、このランキングでも先頭を走れるようになりたいものである。

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2014年09月17日

「終活」の前に「高活」を

 最近、終活という言葉がすっかり定着してきた。終末期に備えて自ら意思決定をしておく活動である。延命治療をやるかどうか。さらに死後の葬式やお墓の希望など、自分が元気なうちに準備しておく。自分の意思を書き留めておくエンディングノートなども販売されている。
 しかし、ここで忘れてならないのは、現役引退から終末期に至るまでの高齢期が非常に長くなったことである。仮に65歳で現役を引退すれば、平均的に終末期まで20年もある。この期間を漠然と過ごすのはいかにももったいない。やはり何らかの形で活躍すべきである。仕事をやってもよい。ボランティアでもよい。あるいは次世代の応援活動でもよい。高齢者が活躍する分野は多いはずである。
 そんなわけで高齢期の活躍分野を探す活動を「高活」と呼んではどうか。そして「終活」もいいが、その前にまず「高活」を普及させる必要があるように思うのだが。

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2014年09月12日

投資信託概況(8月中)

 恒例の投資信託概況(8月中)が投資信託協会から発表されている。公募契約型証券投資信託(株式投信、公社債投信)の結果は以下の通り。

設定額 : 7兆 828億円
解約額 : 6兆4270億円
償還額 :     254億円
差引き :     6304億円(資金純増)

08月末純資産総額 85兆9080億円
14年7月末比        8543億円増加(うち、運用等増2239億円)

 012年3〜8月は資金純増が続き、その間合計1兆2381億円の資金純増となったが、9月は135億円の資金純減となった。そして10月は再び資金純増となり、013年5月までの合計で6兆6523億円の資金純増となった。013年6月は233億円の資金純減となったが、7月は再び7753億円の資金純増に転じ、014年8月までの合計で8兆3409億円の資金純増となった。

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2014年09月06日

為替 − 円安ドル高へのトレンド開始は本物か

 2014年9月5日の為替市場では円安ドル高へのトレンド開始と思われるような現象が観察された。それは米雇用統計への反応である。
 東京市場では午前中に、円が一時5年11か月ぶりの安値となる105円71銭をつけた。達成感からその後少し円高に振れたが、市場は米国市場での雇用統計の発表待ちとなった。強めの雇用が予想されたが、結果は予想を大幅に下回った。普通なら先の達成感と合わせ大幅な円高に振れるかと思いきや、ニューヨーク終値では1ドル105円台を維持した。
 もちろん上の現象だけで確実に円安ドル高トレンドが始まったと断言はできないが、その可能性が高くなったことは言えそうである。

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2014年08月14日

2020年東京五輪 − 2つの革新の出発点にしよう

 2020年はスポーツの祭典、東京オリンピックが開催される。しかし、東京に世界の注目が集まるこの年、スポーツ以外に日本が世界に発信する絶好の機会でもある。問題は何を発信するかである。ここで日本が発信すべき2つのことを提案をしたい。どれも世界に先駆けて日本が目指すべき革新ではないかと思っている。
 1つは炭素経済から水素経済への転換である。化石燃料を主なエネルギー源としてきた20世紀から、21世紀は水素を主なエネルギー源とする世紀となる。幸い東京都は、燃料電池による自動車や発電を検討しているという。結構な話である。是非積極的に進めてもらいたい。
 もう1つは少子高齢化に対応した新しい経済社会システムへの転換である。高齢化最先進国の日本、人口減少や高齢化が暗く衰退の象徴ではないことを世界に示す必要がある。高齢化が進む中、持続的な発展を可能にする経済社会システムをつくり上げていくことを世界に宣言するのである。
 言うは易く行うは難しであるが、2020年のオリンピックを機に、日本が一丸となってぜひチャレンジしたいものである。

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2014年08月13日

投資信託概況(7月中)

 恒例の投資信託概況(7月中)が投資信託協会から発表されている。公募契約型証券投資信託(株式投信、公社債投信)の結果は以下の通り。

設定額 : 7兆8562億円
解約額 : 6兆8187億円
償還額 :     220億円
差引き :   1兆 155億円(資金純増)

07月末純資産総額 85兆 537億円
14年6月末比      1兆4897億円増加(うち、運用等増4742億円)

 012年3〜8月は資金純増が続き、その間合計1兆2381億円の資金純増となったが、9月は135億円の資金純減となった。そして10月は再び資金純増となり、013年5月までの合計で6兆6523億円の資金純増となった。013年6月は233億円の資金純減となったが、7月は再び7753億円の資金純増に転じ、014年7月までの合計で7兆7105億円の資金純増となった。

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2014年07月31日

男女とも平均寿命80歳超

 2013年の日本人の平均寿命が厚生労働省の調査で明らかになった。それによると、初めて男女とも80歳を超えた。男性は80.21歳、女性は86.61歳である。ともに過去最高で、女性は主要50カ国・地域で1位、男性も4位となった。文字通り高齢化世界一日本の面目躍如である。
 ところで平均寿命は0歳を基準とした平均余命である。したがって65歳を基準にした平均余命でみると、高齢者はさらに長生きすることになる。
 これほど高齢期が長くなると、それはもはや余生とか老後ではない。2回目の人生である。これからの高齢者は2回目の人生を生きるのである。そのためには準備をしなければならない。それも65歳になってからあわてて準備するのではなく、もっと早くから準備すべきである。55歳から65歳までの10年間は、2回目の人生の準備期間と言ってもよいのではないか。その期間、高齢期に向け意識改革も含めた準備を行った人が、充実した2回目の人生を送ることになる。

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2014年07月27日

これから為替はどう動く?

 近頃、為替の変動幅は1ドル101円〜102円の間で膠着感を強めている。今後の為替はどうなっていくのか考えてみたい。
 ドル円のレートを説明するのに日米の金利差が使われることが多い。例えば、FRB(米国)は日銀(日本)より一足先に量的緩和の出口を探り始めた。これによって米国債の金利が上がり、日米金利差拡大から為替は円安に進む・・・・・といった予測がある。
 しかし実際には米国債の金利は一向に上がらない。したがって日米金利差も拡大せず為替は動かない。米国債の金利はこれから本当に上がるのだろうか。
 そう言えば同じようなことが過去にあった。日本である。小泉政権の時、日本は米国より先に量的緩和を実施。その後、日銀はインフレを恐れて量的緩和の解除に踏み切ったが、日本はインフレにならずにデフレが続いた。
 米国も同じ現象が起きているように見える。つまり、これまでの量的緩和にもかかわらず、米国はインフレにならない。それどころかデフレの傾向さえ見える。FRBは金利を上げるどころか、量的緩和の解除すら簡単にできないのではないか。
 結局、日米の金利差で今後の為替の動向を説明しようとするのは難しい。と言うことは、為替が今後どう動くか予測することは難しい・・・・・?
 そんなわけで巷では、巨額の借金を抱える日本の財政問題などを取り上げ、超円安が進むといったような極論が飛び交うことになる。為替レートの予測などできないのにと思うのだが、超円高よりは良しとするしかないか・・・・・?

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2014年07月11日

投資信託概況(6月中)

 恒例の投資信託概況(6月中)が投資信託協会から発表されている。公募契約型証券投資信託(株式投信、公社債投信)の結果は以下の通り。

設定額 : 7兆7006億円
解約額 : 7兆1834億円
償還額 :     188億円
差引き :     4983億円(資金純増)

06月末純資産総額 83兆5640億円
14年5月末比      1兆5444億円増加(うち、運用等増1兆462億円)

 012年3〜8月は資金純増が続き、その間合計1兆2381億円の資金純増となったが、9月は135億円の資金純減となった。そして10月は再び資金純増となり、013年5月までの合計で6兆6523億円の資金純増となった。013年6月は233億円の資金純減となったが、7月は再び7753億円の資金純増に転じ、014年6月までの合計で6兆6950億円の資金純増となった。

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2014年06月28日

投資信託概況(5月中)

 恒例の投資信託概況(5月中)が投資信託協会から発表されている。公募契約型証券投資信託(株式投信、公社債投信)の結果は以下の通り。

設定額 : 6兆4132億円
解約額 : 5兆8314億円
償還額 :      77億円
差引き :     5741億円(資金純増)

05月末純資産総額 82兆 196億円
14年4月末比      1兆3746億円増加(うち、運用等増8005億円)

 012年3〜8月は資金純増が続き、その間合計1兆2381億円の資金純増となったが、9月は135億円の資金純減となった。そして10月は再び資金純増となり、013年5月までの合計で6兆6523億円の資金純増となった。013年6月は233億円の資金純減となったが、7月は再び7753億円の資金純増に転じ、014年5月までの合計で6兆1967億円の資金純増となった。

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2014年06月20日

エイジング・イノベーションで超高齢社会を乗り切ろう

 高度成長を経て経済が成熟化してくると高齢化が進むと言われる。一般に高齢化は経済にはマイナスの影響を与えるとのイメージが強い。特に少子化を伴う場合、生産年齢人口減少の面から経済を下押しすると考える学者は多いようだ。
 しかし本当にそうだろうか。例えば経済学者の吉川洋氏などは、人口減少と経済成長との間には強い相関はないと言う。吉川氏は、経済成長に最も強い影響を与えるのは人口よりイノベーションであるとも言っている。
 ところでイノベーションと言うと、医療技術など技術的ブレークスルーを思い浮かべる向きは多いだろう。しかし高齢社会におけるイノベーションには、技術的ブレークスルー以外にも様々なものが考えられる。高齢化に伴う新たな需要セクター(シニア市場)の登場、シニアの就労市場の創出、インフラや制度などの社会システムを高齢社会対応につくり変えることなどによってもイノベーションは起きる。
 来るべき超高齢社会において、暗く悲観的なイメージを払しょくし明るく活力ある未来をつくるには、まさにエイジング・イノベーションが鍵になることは間違いない。

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2014年06月14日

既得権益に大きな風穴があいた電力業界

 電力の自由化が進み、さらに発送電分離へと進む可能性が出てきた。きっかけは皮肉にも福島原発事故であった。強大な電力業界は、これまで何度も電力自由化の動きを潰してきた。結果、電力の地域独占と総括原価は維持され、国民は高い電力を買わされてきた。皮肉にも、その既得権益を守る政治力の筆頭であった東京電力の挫折が、今回の電力自由化の進展をもたらしたことは間違いなかろう。
 しかし地方では未だに電力会社の力は強大である。ほとんどの地方の経済連合会のトップは、相変わらず電力会社のトップが占めている。そして電力の安定供給の名のもと、相変わらず既得権益を守ろうとしている。 そんな中で注目すべきは、九州経済連合会のトップが九州電力でなくなったことである。会長職を得たのはセメント会社である。もちろん麻生財務大臣をバックとする同社の政治力が大きかったのかもしれないが、電力の政治力の衰えを象徴しているようにも見える。
 石を投げれば政治家の親族にあたると言われた電力会社である。その政治力が衰え既得権益が揺らいでくれば、本当に電力供給の自由な競争が始まり、電力料金の値下げに結びつく可能性が高まる。

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2014年06月06日

認知症不明届け1万人を超える!

 警察庁の発表によると、認知症が原因で行方が分からなくなったとの届け出が家族などからあった不明者が、昨年1年間でついに1万人を超えた。そのほとんどは、その後所在が確認されているが、今年4月末時点でも所在が分からない人は258人いる。また、2012年以前に届け出があった人を含め388人が死亡していた。
 いわゆる徘徊老人が問題となっている昨今、認知症の人を24時間見守り続けるのは不可能である。そこで、仮に徘徊が始まってもすぐに発見できるような対策が必要である。GPSを装着したりする工夫も試みられているようだが、当人によってすぐに外されたり、あるいは費用や人権との関係にも配慮しなければならず、対策はそれほど簡単ではない。
 ここはやはり地域力が求められる。つまり地域の互助力である。家族だけではなく、地域全体で徘徊老人を見守る仕組みが必要である。しかも、徘徊老人のプライバシーや人権にも配慮した取り組みが求められるわけで、日頃から地域の人々がお互いの信頼関係を築いておくことが大切である。

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2014年06月04日

社会保障と経済成長が両立する社会を目指せ

 厚生労働省が公的年金の見通しをまとめた。特筆すべきは、現役世代の収入の50%を維持するには、経済成長を背景とした高い運用利回りを前提としなければならないことである。
 社会保障なる福祉行政と経済成長のための政策は、これまでしばしば対立してきた。それは福祉行政を担う厚生労働省と、経済成長を担う経済産業省との対立でもあった。しかし高齢化と人口減少が同時に進む日本のような社会では、福祉と経済を両立させなければ共倒れになることが改めて明らかになったと言える。
 少子高齢化の今こそ、厚生労働省と経済産業省が省益の壁を越えて知恵を出し合えるかが問われている。両者の接点にあるのが、労働とお金の問題である。雇用と賃金の体系や、定年と年金支給開始の年齢をどうするか。保険料の負担と給付の関係をどうするか。
 福祉でも経済でも、どちらか一方を優先させれば、結局どちらも成り立たなくなる。活力ある企業活動と然るべき社会保障を維持するための政策を打ち出せるかどうか。今世紀の日本はまさに、福祉と経済の両立という難題を解決していかなければならない。

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2014年05月25日

迷子から迷老の時代へ

 幼い子供が道に迷い居場所が分からなくなることを迷子と言う。昔は遊園地などで迷子の子供を探すことが多かった。迷子を見かけたら連絡するようにとの町内放送も多かった。子供の数が多かったせいもあったのだろう。
 今は、居場所が分からなくなった老人を見かけたら連絡するようにとの町内放送が随分と多くなった。不謹慎な言い方を許してもらえれば迷老である。それは認知症の老人が多くなったことに関係している。今や全国で1万人を超える迷老が徘徊していると言う。中には遺体で発見されるケースもある。
 超高齢社会、大変な時代になったものである。認知症患者の数は今後も増え続け、近い将来には800万人に達するとの見通しも出されている。それに伴って迷老の数も増え続けるのだろうか。家族など見守る関係者の負担も大変である。
 今の社会の仕組みは、子供の数が多かった人口ピラミッド時代につくられたものが多い。少子高齢化が進んだ人口逆ピラミッド時代の今日、迷子ならぬ迷老に対応した社会の仕組みが求められている。

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2014年05月23日

2020年問題は色々

 最近2020年問題という言葉をよく耳にする。ただ、それを一言で語るのは難しい。つまり2020年代には色々な問題が表面化してくる。2020年問題とは、それら様々な問題の総称みたいなものではないかと思う。
 例えば、バブル世代や団塊ジュニア世代が50歳前後になり、企業などにとって人件費の増大やポスト不足といった問題が生じる。あるいは、団塊世代が後期高齢者になるのも2020年代で、虚弱高齢者の急増と多死社会が到来する。また、オリンピックが終わった後の経済の落ち込み(反動減)を指摘する向きもある。その他にも経常収支赤字が定着するのでは・・・とか色々。
 いずれにしても問題と言う以上、日本の2020年代は明るい未来ではないようだ。しかしながら暗い未来ばかり予想していても仕方がない。2020年代を明るい未来にするにはどうしたらよいのか。それを考えるのも我々日本人に課された問題なのである。

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2014年05月22日

高齢者は次世代のために何ができるかを考えよう

 すでに言い古されてきた日本の少子高齢化だが、問題を指摘するだけでなく高齢者自身が次世代のために何ができるかを考える必要があるのではないか。
 高齢化問題と言うと虚弱高齢者のケアに目が向きがちだが、まだまだ元気な高齢者も大勢いる。そんな高齢者が自分たちの責務として、これまでの経験や知識を活かして次世代のために何ができるか考えるべきではないか。
 元気高齢者が虚弱高齢者のケアをすることで、次世代の負担を少なくすることも然り。学童保育など子育て世代のバックアップも然り。自分たちの技能を次世代に継承することも然り。そんな然りが実は数多くあるのではないか。
 高齢者の安全安心を守ることが、よりよい高齢社会の基本ではある。しかし同時に高齢者が次世代のために何ができるかを考え実行することも、よりよい高齢社会の基本ではないだろうか。

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