2007年04月28日

貯蓄から投資に動き出した1500兆円

 日本の家計金融資産は、1500兆円を超える巨額なものとなっている。その内訳をみると、現金・預金に偏っているのが特徴である。
 家計の金融資産構成を、現金・預金、債券、保険・年金準備金、投資信託、株式・出資金、その他に分類し、各国の構成比をみてみよう。日本は、現金・預金の割合が多く51.3%にもなり、投資信託に株式・出資金を加えたいわゆる投資商品の割合は14.7%に過ぎない(2006年9月末、日本銀行)。米国は、投資商品の割合が44.8%と最大である(2006年9月末、FRB)。英国や豪州では、保険・年金準備金の割合が高く、2006年9月末の時点でそれぞれ、57.0%(豪統計局)および54.3%(英国立統計局)となっている。投資商品の割合も日本よりは多い。ドイツは比較的日本に似た構成になっているが、それでも投資商品の割合は23.7%(2005年末、ドイツ連銀)と日本よりはかなり高い。
 ただ日本でも2001年末からの最近5年間で、外貨建て投資信託への家計からの資金流入が大幅に増え、資産残高も2006年末で約30兆円と4倍以上になったという。政府も個人金融資産に占める投資商品の割合を、2011年までに30%程度まで引き上げるという。貯蓄から投資への流れが着実に動き始めたのだろうか。
 最近の貯蓄から投資への動きは、長引く日本の低金利に痺れを切らした個人が、金融資産をより金利の高い外貨建て資産に移す動きと考えられる。貯蓄から投資の流れが、低金利時代の一時的なものか、それとも大きく長期的な流れとして始まったのか、今後の金利動向とも照らし合わせながら、もう少し息の長い観察が必要かもしれない。
(連携シンクタンク「日本シンクタンク・アカデミー」)
 http://www.npo-jtta.jp/
 
posted by 岡本憲之 at 08:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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