2014年05月25日

迷子から迷老の時代へ

 幼い子供が道に迷い居場所が分からなくなることを迷子と言う。昔は遊園地などで迷子の子供を探すことが多かった。迷子を見かけたら連絡するようにとの町内放送も多かった。子供の数が多かったせいもあったのだろう。
 今は、居場所が分からなくなった老人を見かけたら連絡するようにとの町内放送が随分と多くなった。不謹慎な言い方を許してもらえれば迷老である。それは認知症の老人が多くなったことに関係している。今や全国で1万人を超える迷老が徘徊していると言う。中には遺体で発見されるケースもある。
 超高齢社会、大変な時代になったものである。認知症患者の数は今後も増え続け、近い将来には800万人に達するとの見通しも出されている。それに伴って迷老の数も増え続けるのだろうか。家族など見守る関係者の負担も大変である。
 今の社会の仕組みは、子供の数が多かった人口ピラミッド時代につくられたものが多い。少子高齢化が進んだ人口逆ピラミッド時代の今日、迷子ならぬ迷老に対応した社会の仕組みが求められている。

日本シンクタンクアカデミー
http://www.npo-jtta.jp/

 


posted by 岡本憲之 at 08:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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