2012年05月21日

金環日食 − 次に東京で見られるのは300年後

 今回のように日本列島の広い地域で金環日食が見られるのは932年ぶりだという。つまり前回は実に平安時代にさかのぼる。また東京で次に金環日食が見られるのは300年後だともいう。気の遠くなるような年数である。
 この機会を逃すまいと、今日は日食が始まる朝の6時半ころから観測態勢に入った。部分日食が始まってしばらくの間は太陽が見えていたが、金環食に近付くにつれ雲が多くなってきた。ちょうど金環食が始まった時間、空は雲で見えなくなった。あきらめて室内に入ったら、外で歓声が聞こえた。ちょっとした雲の切れ間から金環食が見えたらしい。
 あわてて外に出て、今度はずっと雲に隠れた太陽の方向を見ていた。すると少しして雲間から金環食があらわれた。わずかな時間であったが肉眼ではっきり見えた。ラッキーであった。あきらめていた金環食を見ることができた。
 そんなわけで日本中の多くの人が金環食を見ることができたに違いない。欧州危機だの何だのと、なかなか良いニュースが聞かれない今日この頃である。あきらめずに待っていれば、世の中そろそろ好転すると思いたいものである。

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2012年05月20日

ホルムアルデヒド断水 − 琵琶湖は大丈夫か

 利根川水系から取水する関東の浄水場の水道水から水質基準を超えるホルムアルデヒドが検出された。この影響で千葉県内では5市の34万世帯以上が断水した。
 ここで想起されるのが関西電力大飯原子力発電所の再稼働問題である。滋賀県知事が懸念を示しているのが、万一原発事故が起きて琵琶湖が汚染された場合の影響である。琵琶湖水系から取水する京都や大阪など関西大都市圏の水道水が壊滅的な打撃を受けるという。
 この万一の場合の対策について、情報があまり流れてこないのは気になる。福島原発事故の教訓は、想定外は禁句になったということではなかったか。琵琶湖が放射能汚染されることなどあり得ないと本当に断言できるのか。
 当然のことながら今後の原発再稼働にあたっては、まずあらゆる可能性を想定して、可能な限りの対応策を考えるところから出発してほしいものである。

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2012年05月17日

投資信託概況(4月中)

 恒例の投資信託概況(4月中)が投資信託協会から発表された。公募契約型証券投資信託(株式投信、公社債投信)の結果は以下の通り。

設定額 : 5兆 588億円
解約額 : 4兆6396億円
償還額 :     141億円
差引き :     4051億円(資金純増)

04月末純資産総額  61兆2668億円
12年03月末比        9281億円減少(うち、運用減1兆3333億円)

 09年4月に1449億円の資金純増に転じて以降、2011年2月まで23ヶ月連続資金純増が続いていた。この間、累計10兆1431億円の資金純増となっていた。11年3月、2年ぶりに2935億円の資金純減に転じた。東日本大震災の影響と思われる。11年4月は、再び資金純増に転じた。4〜8月合計で2兆2838億円の資金純増となり、4月以降増加が続いていたが、9月は163億円の資金純減となった。欧州の財政危機などが影響したものと思われる。10月は一旦878億円の資金純増に転じたが、11月に再び4061億円の資金純減に陥った。12月も779億円の資金純減が続いた。12年1月の83億円資金純増も、2月に再び480億円の資金純減となった。3〜4月は4576億円の資金純増となっている。

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2012年05月16日

緊縮と成長の両立 VS 増税と成長の両立

 ギリシャの再選挙が確実視される中、オランド仏大統領は就任後初めてメルケル独首相と会談を行った。そもそも緊縮財政に反対して当選したオランド大統領、緊縮財政派のメルケル首相と協調できるかどうかが注目された。会談は「緊縮と成長の両立」を目指すという当たり障りのない文言で一致したようだ。
 ところで「緊縮と成長の両立」は本当に可能なのだろうか。そう言えば我が国でも同じような議論がある。増税が先か成長が先かの議論である。「デフレ下での増税は成長を阻害し、かえって税収を減らしてしまう」という意見がある一方、「増税して財政を安定させてこそ成長が可能となる」という意見がある。いわば「増税と成長の両立」が可能かどうかという論戦である。
 いずれにしても欧州と日本、「緊縮と成長の両立」であれ「増税と成長の両立」であれ、財政危機が背景にあることは同じである。この2つの両立問題、どうすれば答を見付けるられるかが問われている。

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2012年05月15日

先進国はニュー先進国になれるか

 国際通貨基金(IMF)の推計によると、新興・途上国の合計国内総生産(GDP)が2013年にも先進国・地域のGDPを抜く見通しになったという。これは新興・途上国の先進国化とも言える。一方、日本など既往の先進国は冴えない。
 これまで先進国化とは、経済が成長し国民の所得が増え、特に中間層の厚みが増してくる過程であったといえる。しかし既に経済が成熟し高度成長が難しくなっている先進国では、米国の金融危機から欧州の財政危機へと危機が波及し、中間層がむしろ崩壊しつつあるようにも見える。既往の先進国はこれから一体どこに向かうのだろうか。
 道は2つ。従来の先進国を超えるニュー先進国を目指して再び力強く前進する道。それとも良くて緩やかな成長か停滞、悪くすると衰退へと向かう道。
 そして既往の先進国の中から抜け出して、ニュー先進国に向かう先進国は果たしてあらわれるのか。そのときニュー先進国とはどのような姿なのか。残念ながらその姿はまだ見えてこない。

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2012年05月14日

銀行券ルール − 会社の内規

 日銀が公表したところによると、2012年末の銀行券残高は83兆円、一方12年末の日銀の長期国債保有残高は、国債の買い入れを一定のペースで続けると92兆円になるとの見通しを示した。
 これは一見「長期国債の保有残高は銀行券の保有残高以内とする」という銀行券ルールに反しているが、日銀の解説によると、基金による一時的な買い入れ額24兆円を差し引くと68兆円となり、銀行券ルールは守られるとしているようだ。
 ところでこの銀行券ルールだが、法律などで決まっているルールでも何でもない。極端な言い方をすれば、日銀という会社の内規に過ぎない。その内規にこだわる日銀の体質は今も変わっていないということか。
時代は大きく動いている。グローバル化が進み世界の金融や経済も大きく変わった。いつまでも古いルールにこだわる必要はあるのか。
 米連邦準備理事会もインフレ目標を導入した。過日、日銀も遅ればせながら物価上昇率の目途に初めて言及したではないか。ここはこだわりを捨て、日銀も思い切った金融緩和政策の実行をためらうべきではないと思うのだが。

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2012年05月13日

キリギリスは蟻になれない?

 ユーロ圏のギリシャが混迷の度を深めている。このまま政党間での話がまとまらなければ再選挙は必至の状勢である。仮に緊縮財政反対派が政権の座に就けば、ユーロ圏から離脱の可能性も出てくる。
 ところでユーロ圏は、ドイツやギリシャなど国民性の大きく異なる国々の経済的連合体である。その接着剤がユーロという共通通貨である。しかし経済的連合体であっても1つの国家ではない。今になってその矛盾が浮き彫りになってきたといえる。
 そもそも性質の異なる民族を統合して1つの連合体をつくるには、それらを1つの国家という形にするのが一般的である。アメリカ合衆国や中華人民共和国など、国内に異なる民族を抱える国々は皆国家である。そして異なる民族をまとめる仕組みが、決められた国家のルールである。当然、金融や財政面でも一定のルールがある。国家の構成員はそのルールに従うことが絶対条件となり、ルール違反は許されない。ただ国によってルールが異なるだけである。例えばアメリカは民主主義のルールであり、中国は社会主義のルールである。
 金融だけ統合して財政までは統合しない現在のユーロ圏の中途半端な形は、性質の異なる民族の経済的連合体としては無理があるのではないか。結局、現在のユーロ圏をユーロ合衆国という1つの国家にすることが不可能なのであれば、最終的には民族性の近い国々がユーロ圏として残り、ギリシャのような国はユーロ圏から離脱していくような気がする。

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2012年05月12日

気になる5月21日の天気 − 外れてほしい予報?

 今月5月21日の朝の天気が気になる。首都圏を含む多くの地域で金環日食が見られる日だからである。実に900年ぶりとのこと。是非晴れてもらいたいものである。
 ところで天気予報だが、当日は曇りか雨?ということらしい。もちろん少し先の予報なので外れる可能性もある。最近の天気予報はかなり当たるようだが、今回ばかりは外れてほしいと思う。
 九州から関東までの太平洋側を中心に、晴れれば全国各地で8,000万人が見られるという。すべての地域が晴れるのは難しいかもしれないが、できるだけ多くの地域が晴れて、できるだけ多くの人が金環日食を見られるよう願いたい。去年は1,000年に1度の大震災という不幸があった。今年こそ皆が希望を持てるよう、天が900年ぶりの美しい金環日食をプレゼントしてくれることを祈らずにはいられない。

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2012年05月11日

ネガワット取引 − 市場メカニズムを活用した節電対策

 最近ネガワット取引という言葉をよく耳にするようになった。これは企業などが節電した場合、その節電分を市場で売買することができる仕組みである。詳細な制度設計にはまだ議論の余地が多いようであるが、今後わが国でも検討に値するかもしれない。
 似たような仕組みとして排出権取引がある。温室効果ガスの排出量を市場メカニズムを利用して抑える仕組みである。こちらは「キャップ・アンド・トレード」と「ベースライン・クレジット」という2つの方式が考えられている。例えばキャップ・アンド・トレードの仕組みは概ね次の通り。各企業の排出量に上限(キャップ)を設け、それより排出を抑制した企業は、その抑制分を上限をオーバーしそうな企業に市場を通じて売ることができる。ネガワット取引も、節電要請分を売ることができるという意味では似たような仕組みである。
 今後ネガワット取引のような仕組みが我が国で普及するかどうかはわからない。しかし様々な試みを行いながら、最適な方法を見出していくことは必要であろう。

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2012年05月09日

火消しとギリシャ

 江戸時代の火消は、ある家から火災が発生すると、とにかく延焼を防ぐために家を壊した。他の家々を火元から切り離し、被害が大きくなるのを防ぐためである。
 話は変わるが、先の選挙でギリシャが混迷の度を深めている。過半数に達する連立が成立せず、再選挙の可能性も否定できない。そんな状況が市場の不安を煽っている。不安が増大し、欧州危機が世界危機にまで発展しないことを祈るのみである。
 そこで今後の見通しである。いささか不謹慎な例えではあるが、江戸時代の火消ならぬギリシャ切り捨て論が台頭してくることも考えられよう。結果としてギリシャには破滅的な痛みが及ぶが、欧州全体が危機に陥ることを防ぐことができるかもしれない。
 そんな想像を掻き立てるほど欧州の悩みは深い。いずれにしても通貨を統一したユーロ圏、その知恵が厳しく問われる局面は今しばらく続きそうである。

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